長光寺本堂天蓋

長光寺本堂天蓋

 天蓋は、寺の仏像や僧が座する所の天井から吊るされている装飾具で、徳の高さを象徴しています。長光寺の天蓋は本堂内陣天井にあり、内側中央部に陰刻で天蓋が奉納された年と関係した人物について刻まれています。途中、「金剛山蔵王寺常什 中興師 日晴」と記述があります。金剛山蔵王寺は、大網白里市養安寺にあった日蓮宗不受布施派の寺で、碑文谷法華寺(東京都目黒区碑文谷にあった日蓮宗の寺、現在の天台宗円融寺)十三世日晴(蔵王寺十一世)が、僧の学問所である壇林を設けたことで、碑文谷壇林、養安寺壇林とも称されます。また「寛文三癸卯六月吉日」とあり、寛文3(1663)年に奉納されています。
 日晴の後、碑文谷法華寺十四世となった日禅は、長光寺九世として現在の千葉市若葉区中田の地にあった「長興寺」を寛文9(1669)年、現在の埴谷の地に移した人物です。蔵王寺十二世でもあり、天蓋が長光寺に残る所以となっています。
 日禅は、寺領をめぐる件で幕府と妥協した対応をとり、批判を浴びることとなります。長光寺の天蓋は、日蓮宗の教義と寺の経営、宗派の維持という板挟みの中で、不受不施悲田派の中心的な人物であった日禅について再評価を促す資料として、また当市を含む九十九里地域における近世初頭の宗教史の一面を表す資料として貴重なものと言えます。

所在地:山武市埴谷

指定日:2024年12月13日

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