村絵図は、古文書などと共に江戸時代の村の状況を知る重要な資料である。特に近来の開発により旧来の景観が急速に変貌しつつある現代においては貴重な歴史資料である。
村絵図作成の動機には境界争論、用水争論など様々であるが、領主の支配領域の確認などもその一つであった。
椎名家絵図は和田村をはじめ、成東、湯坂、姫島、矢部、板川、大木、家ノ子、道庭、武勝、木原村などの水野氏結城藩成東分領内の村々の絵図である。椎名家が水野氏結城藩成東分領の割元名主を勤めていたために集約されたものであろう。
作成年代は1点だけ天保5年(1834年)の年紀があり、他のものは無年紀であり、近世末期に作成されたものと思われる。
所在地 : 山武市和田
指定日 : 2002年3月25日