冬はノロウイルスなどによる感染性胃腸炎にかかる方が多くなる季節です。
年間の食中毒患者数の約4割はノロウイルスによるものですが、そのうちの約7割は11月から3月に発生しています。
ノロウイルスによる食中毒は、調理者を通じた食品の汚染により発生することが多く、感染力が強いため大規模な食中毒など集団発生を起こしやすく、注意が必要です。
発症や感染の疑いがあるときは・・・
ノロウイルスによる感染症の主な症状として、下痢、吐き気、腹痛や発熱などがあります。通常は発症から1から2日ほどで回復しますが、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者は重症化することがあるので、特に注意が必要です。
下痢やおう吐などの症状がある場合は、脱水症状を起こしたり体力を消耗したりしないよう、水分を多めに取るようにして早目に医療機関に受診しましょう。
ノロウイルスによる感染症や食中毒を予防するには
手洗いをしっかりする
調理をする前や食事の前、トイレに行った後やオムツ交換の後にはしっかり手洗いをしましょう。
感染した人の吐物などを処理する時は
感染した人の吐物や便にはウイルスが残っている可能性があります。使い捨ての手袋やマスクの着用をするなどして処理をするなど注意しましょう。
また、処理の後には念入りに手洗いをしましょう。
食品を調理する時は中心部まで十分加熱する
食品は中心温度85℃で1分以上加熱し、加熱調理した後も、再汚染のないように取扱いましょう。
調理器具などの洗浄・消毒をするときは
ノロウイルスには、アルコールや逆性せっけんはあまり効果がありません。
まな板、包丁、食器、ふきん等は、洗った後に、熱湯(85℃以上のお湯で1分以上)または、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で消毒しましょう。
調理をする人は体調にも気を配りましょう
下痢や吐き気などの症状がある場合は、ノロウイルスに感染している可能性がありますので、直接食品に触れる作業は控えるようにしましょう。
また、症状がなくても感染している場合がありますので、日頃から手洗いをしっかり行うなどして、食品の汚染や他の人への感染を予防しましょう。