伊藤左千夫は元治元年(1864年)に、殿台村(現山武市殿台)で生まれ、上京して牧場を開き、その後正岡子規の門下となりました。子規の没後は歌壇の主流であるアララギ派の中心人物として活躍、彼の門流から島木赤彦、齋藤茂吉、土屋文明、古泉千樫など優れた歌人たちを輩出しました。
生家は、約230年前の江戸時代中期の建築と考えられます。茅葺屋根の中級農家の作りとなっています。
なお、生家脇の茶室は明治43年、山武出身の蕨真から贈られた用材により建てられたもので、当時、東京本所茅場町の居宅の傍にあり、「唯真閣」と呼ばれ晩年まで愛着をもっていたものを、昭和16年に現在地に移築したものです。
所在地 : 山武市殿台
指定日 : 1950年11月3日