山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針の策定について
教育委員会では、平成27年2月に「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】」を策定し、保護者や地域の皆様を対象に説明会等を開催し意見交換を行ってきました。また、市長部局との協議も重ね、再度方向性等について協議した結果、素案内容を一部修正し、成案とするため「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針」(以下「基本方針」という。)を平成27年教育委員会第11回定例会に議案提出しました。定例会での審議の結果、可決されたことから、基本方針の内容についてお知らせいたします。
- 山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針 [PDF形式/2.46MB]
「市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する説明会」の開催結果
教育委員会では、今後の学校規模の適正化と適正配置のあり方についての基本的な考え方をとりまとめた、「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針」【素案】(以下「基本方針」という。)を平成27年2月に策定し、この基本方針について、平成27年3月に中学校区単位で、保護者、地域市民を対象に「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する意見を聴く会」を開催しました。
また、平成27年5月からは、各園、小中学校ごとに「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する説明会」を開催しました。説明会には延べ1,000人ほどが参加されました。
「市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する説明会」配布資料
- 「市立小中学校の規模適適正化・適正配置について」 [PDF形式/2.58MB]
- 山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針(素案)~たくましく生きる力を育むために~(リーフレット) [PDF形式/3.17MB]
「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する説明会」で皆様から寄せられた主なご意見ご質問とその回答
※【同様な意見等は集約させていただいております。】
規模適正化・適正配置に関すること
Q.学校の統合時期はいつになるのか。また、学校の位置はどこになるのか。【成東東中、山武西小、大富小、山武北小、緑海小、大平小、しらはたこども園、むつみのか幼稚園、山武中、睦岡小、若杉保育園、鳴浜小】
A.現在、市の財政状況を踏まえ検討しています。平成28年2月頃に具体的な案を示す予定です。
Q.小学校と中学校の統合の時期は別と考えてよいか。(蓮沼小)
A.小学校は、現に複式になっている学校及び複式が見込まれている学校を優先します。中学校は、学校運営に影響が出ているため優先的に行います。それ以外の学校については、本来であれば規模の適正化を図りたいところですが、現時点ではそのまま存続し、小規模校の課題解決に努めていきます。
Q.学校の統合には反対である。学校を残してもらいたい。【大富小、山武西小、豊岡小、蓮沼小】
A.いろいろな反対意見も出るかと思いますが、これからの子どもたちの教育環境を一番に考え、丁寧な説明を重ねて理解を求めていきます。
Q.統合した場合に、廃校となる学校の跡地はどうなってしまうのか。【緑海小、若杉保育園】
A.跡地については、地域の方々と一緒に考えていかなければならないと思います。今現在は考えがまとまっていませんが、有効な施設利用も含め跡地の利用計画を策定します。
Q.統合しない形の教育プラン等は検討しないのか。(大富小)
A.基本方針(素案)を策定する際も、存続させるにはどうしたらよいか、どのような方策があるか検討しました。その中では、学区の再編により規模適正化を図る手法、特色ある学校運営により市内外から児童生徒を確保する特認校制度についても議論されましたが、全市的に小規模校である本市においては望ましい方策ではないと判断し、まずは統合によって規模適正化を図る考えに至りました。
Q.小中一貫校は考えていないのか。【山武北小、鳴浜小】
A.小規模校の小学校と中学校の統合は、縦の流れの中での交流は見込まれますが、学年の中での学びや高め合いは、変わらないのではないかという結論に至りました。同じ学年で一定規模にしたうえで、次のステップとして小中一貫教育という選択も出てくると考えます。
Q.統合した場合の学力低下が心配である。(豊岡小)
A.学力の向上は、勉強しようとする意欲、自ら学ぶ力の向上であると考えます。少人数であればそれほど意欲の向上は見られませんが、人数が多いと目に見える効果があるので、自ら学ぶ意欲の向上につながります。また、一つの問題に対して、固定化された少人数の意見ではなく、多くの意見に触れることができることは重要です。教師が同学年に複数いることにより、お互いを高め合い、教師の質が向上することもよい影響があると考えられます。
Q.統合の計画が出ていきなり来年度からと言われるのか。それとも、相当の期間を置いた形の計画となっているのか。【日向幼稚園、日向保育園】
A.準備期間が必要となるので、3年前くらいには計画をお示ししようと考えています。ただ、計画をお示しして、理解が得られない状況が続くようであれば、そのまま計画を進めることはありません。
Q.統合になる際は、事前に行事とか学習を一緒にして、子どもたちや保護者の相互関係深めることをお願いしたい。【日向幼稚園、松尾中】
A.統合する学校が具体的になったら、(仮称)統合準備専門部会を立ち上げ、その中で校名や校歌などを検討し、統合前の準備をしていきます。教員の人事面でも継続的な指導ができるように進めていきます。
Q.統合した時に、1学年2クラスだったものが、その後、児童数が保てなくて1学年1クラスになるような状況になった場合はどう対応するのか。(松尾小)
A.その時の考え方としては、今の通学区域を見直すということを考えています。学区の境目、隣接している学区を見直してみるというのも、手法の一つとして考えられます。
通学に関すること
Q.統合した場合、登下校についてどのように考えているのか。【大富小、山武西小、成東小、緑海小、蓮沼中、南郷小、日向幼稚園、むつみのおか幼稚園、まつおこども園、おおひらこども園、山武中、睦岡小、松尾小、なるとうこども園、若杉保育園】
A.スクールバスの運行で補完しようと考えています。実際に統合が決まった段階で、どういう運行の仕方にするかなどについては、(仮称)統合準備専門部会を立ち上げ、保護者や学校、地域の方々などで話し合い決めたいと考えています。
Q.統合すると、徒歩や自転車で通学する子が増えると思うが、歩道や道路など整備はどう考えているのか。【山武北小、蓮沼小、若杉保育園】
A.統合に合わせて整備できれば一番いいと思いますが、毎年行っている通学路点検などで何とかやりくりし、どこまでできるかは今のところ言えませんが、極力できるところは行っていきます。
コミュニティに関すること
Q.市民(人口)を増やすような施策は考えていないのか。【豊岡小、蓮沼小、蓮沼中、若杉保育園、なんごうこども園、鳴浜小】
A.地方創生という取り組みの中で、人口を維持していくためには、どうしたらいいかという計画をたてているところです。そういう中で教育委員会とすれば、例えば、グローバル教育に力を入れていこうとか、そういう各教育のカリキュラムの中の取り組みを、魅力的なものにして発信していくような取り組みを考えています。
Q.学校が無くなった地域には、若い人、子育て世代が新しく家を建てて住むということが減り、過疎化が進むと思うが、それについてはどう考えているのか。【大富小、蓮沼中、なんごうこども園】
A.確かに学校が有るなしが転居の理由の1つになるかと思いますが、現時点においても、市内各地域で人口減少が続いている現状を鑑みると、必ず過疎化につながるかは一概に言えないのではと考えます。
各園、小中学校ごとの説明会開催状況
期日 | 園、学校名 | 意見等 | 備考 |
---|---|---|---|
平成27年5月13日 | 成東東中学校 | 説明会概要 [PDF形式/106.96KB] | |
平成27年6月12日 | 山武西小学校 | 説明会概要 [PDF形式/107.55KB] | |
平成27年6月20日 | 大富小学校 | 説明会概要 [PDF形式/237.23KB] | |
平成27年7月4日 | 豊岡小学校 | 説明会概要 [PDF形式/332.96KB] | |
平成27年7月17日 | 蓮沼小学校 | 説明会概要 [PDF形式/240.03KB] | |
平成27年8月21日 | 成東小学校 | 説明会概要 [PDF形式/91.24KB] | |
平成27年9月1日 | 山武北小学校 | 説明会概要 [PDF形式/196.42KB] | |
平成27年9月5日 | 緑海小学校 | 説明会概要 [PDF形式/167.99KB] | |
平成27年9月5日 | 成東中学校 | 説明会概要 [PDF形式/61.78KB] | |
平成27年9月11日 | 大平小学校 | 説明会概要 [PDF形式/223.03KB] | |
平成27年9月16日 | 蓮沼中学校 | 説明会概要 [PDF形式/282.89KB] | |
平成27年9月17日 | 日向小学校 | 説明会概要 [PDF形式/110.07KB] | |
平成27年9月18日 | 南郷小学校 | 説明会概要 [PDF形式/121.13KB] | |
平成27年10月2日 | しらはたこども園 | 説明会概要 [PDF形式/58.41KB] | |
平成27年10月13日 | 日向幼稚園 | 説明会概要 [PDF形式/109.15KB] | |
平成27年10月26日 | むつみのおか幼稚園 | 説明会概要 [PDF形式/103.88KB] | |
平成27年10月29日 | 日向保育園 | 説明会概要[PDF形式/83.71KB] | |
平成27年10月30日 | まつおこども園 おおひらこども園 |
説明会概要 [PDF形式/148.57KB] | 合同開催 |
平成27年10月30日 | 山武中学校 | 説明会概要 [PDF形式/198.76KB] | |
平成27年11月6日 | 睦岡小学校 | 説明会概要 [PDF形式/157.49KB] | |
平成27年11月9日 | 松尾小学校 | 説明会概要 [PDF形式/118.38KB] | |
平成27年11月14日 | なるとうこども園 | 説明会概要 [PDF形式/135.1KB] | |
平成27年11月27日 | 若杉保育園 | 説明会概要 [PDF形式/190.4KB] | |
平成27年11月28日 | なんごうこども園 | 説明会概要 [PDF形式/119.4KB] | |
平成27年12月1日 | 松尾中学校 | 説明会概要 [PDF形式/166.75KB] | |
平成27年12月4日 | 鳴浜小学校 | 説明会概要 [PDF形式/157.07KB] |
「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する意見を聴く会」の開催結果
市内の多くの小中学校で、少子化による「学校の小規模化」が進んでいます。この問題は、児童生徒の教育環境、学校教育機能を損なう恐れがあり、学校の規模適正化を図ることが喫緊の課題となっています。
こうした中、教育委員会では「山武市学校のあり方検討委員会」の答申を尊重し、小中学校の規模適正化、適正配置に関する基本的な考え方を【素案】としてまとめ、平成27年3月7日から15日にかけて、保護者、地域にお住いの方々を対象に、中学校区単位で意見を聴く会を開催しました。
皆さんからいただいた意見を踏まえ、今後さらに協議・検討を行い、保護者や地域の皆さんと共に考えてまいります。
開催結果
開催状況
開催日時 | 開催場所 | 参集対象(中学校区単位) | 参加者数 |
---|---|---|---|
平成27年3月7日(土曜日) 午前10時から | 成東中学校体育館 | 成東中・成東小・大富小 |
15人 |
平成27年3月7日(土曜日) 午後2時から | 成東東中学校体育館 | 成東東中・南郷小・緑海小・鳴浜小 |
16人 |
平成27年3月8日(日曜日) 午前10時から | 松尾中学校(講堂)体育館 | 松尾中・豊岡小・大平小・松尾小 |
33人 |
平成27年3月8日(日曜日) 午後2時から | 蓮沼中学校(講堂)体育館 | 蓮沼中・蓮沼小 |
34人 |
平成27年3月15日(日曜日) 午前10時から | 山武中学校体育館 | 山武中・睦岡小・山武北小 |
16人 |
平成27年3月15日(日曜日) 午後2時から | 山武南中学校体育館 | 山武南中・日向小・山武西小 |
32人 |
※参加者合計146人
意見を聴く会で寄せられた意見と教育委員会の考え
規模適正化・適正配置
Q.学区の再編をどのように考えているのか。
A.将来的に、従来の学区周辺地域の見直しだけでは十分な対応がとれません。一度、適正規模を検討したうえで、弾力的な運用も併せて検討していきます。
Q.分校化の考えはないのか。
A.議論はしてきましたが、今回の案では分校化の考えはありません。今後の検討課題とします。
Q.小中一貫校も一案として答申が出されたが、統廃合の方策に絞られてしまっているのか。
A.小中一貫校の効果も十分理解しています。同学年・小・中学校単位で、一定の規模を維持した方が社会性を身に付ける面で有効であると判断し、統合案を示しました。
Q.国際的には、1学級20人以下のところが多いが、山武市独自の方策をとることはできないか。
A.学校教育法に基づいて学級数が定められており、その中で運用していかなければなりません。
Q.人数の話ではなく、質を考えながら規模適正化・適正配置を考えていただきたい。
A.教育の質を高めるために、お互いに意見交換しながら進めてまいります。
Q.部活動などの取り組みが成り立たなくなってきている。早く統廃合を進めてほしい。
A.学校の現状に関する意見よりは、学校が無くなることにより地域が壊れてしまうという意見が多くありました。今後、意見交換を進めていきます。
Q.複式学級や1学年1学級を避けなければならない理由は。
A.学級数が増えることにより、学習意欲の向上、友人の増加、集団活動の充実、行事の活性化が見込まれます。
検討委員会関連
Q.学校のあり方検討委員の20人は少ないのではないか。
A.成東・山武・松尾・蓮沼の各地区から、区長会、地域審議会、PTA、校長会・園長会、学識経験者など幅広くメンバーを募って検討したところです。
Q.統合ありきで話が進んでしまったのではないか。
A.統合だけではなく、特認校制度や小中一貫校についても検討を行いました。こどもたちの教育環境の整備を第一に、方針を示しました。
スケジュール関連
Q.統合を進める順序は。
A.地域の合意を得たうえで、優先順位を定め、進めていきます。
Q.規模適正化・適正配置の時期は。
A.今後の説明会の方法について検討し、実施してまいります。
Q.どのような形で保護者、子どもたちに示されるのか。
A.当初の計画では、来年度秋頃までには具体的な案を示す予定でした。再度、説明会の開催を検討していますので、もう少し時間をいただきます。
区域外就学関連
Q.自宅近くの他市町の学校に通うことは可能か。
A.区域外就学については、条件が整えば現在でも行っている状況です。
Q.他市町から区域外就学している子にスクールバスを出すことが可能なのか。
A.近隣市町の関係部署と協議を進めていく形になります。
コミュニティ関連
Q.地域コミュニティの衰退を考慮しなかったのか。
A.地域の活性化、統合に伴う跡地利用についても、地域の皆さんと一緒に考えていきます。
Q.「まちづくり」を小学校区で進めていこうという動きがあるが、統廃合になるとどうなるのか。
A.「まちづくり」の単位が崩れてしまうのでないかという懸念もありますが、現在の小学校区単位を残しても可能であるという考え方もあるかと思います。詳細については、今後検討を進めていきます。
施設関連
Q.成東中学校の老朽化が進んでいる。適正配置方針が決まるまでの対策は、どのように考えているのか。
A.生徒数の推移から考えると、平成38年度位までには統合した方が望ましい状況ですが、老朽化に対する新しい学校の対応ということも併せて考えていかなければなりません。今後、検討を進めていきます。
Q.少子化が進んでいる中で、学校の改修等に多大な費用を要してきた。無駄ではないか。
A.今回のご意見も含め、皆さんの意見を聴きながら、無駄のない計画づくりを進めていきます。
防災関連
Q.小学校・中学校が避難場所として指定されている。廃校となった場合、避難場所はどうなるのか。
A.代わりの避難場所の指定や、旧施設を避難場所として位置付けしていく方法もあると思います。防災関係部署、地域の皆さんと協議していきます。
Q.緑海小学校に津波避難外階段が設置されている。優先的に残せるような案はあるのか。
A.適正配置により、どこに学校が設置されるかは現段階では未定となります。
その他
Q.集団登下校は、子どもが成長していく中で非常に意味がある。極力残してほしい。
A.集団登下校の効果は非常に大きいと考えます。先進地を参考にしながら、スクールバスの運用について検討していきます。
Q.統廃合も大事だと思うが、人口対策も必要だと思う。
A.今回の方針は、子どもたちの教育環境をいかに整えていくかを考えて作成しました。教育環境整備、市独自の取り組みをPRするなど、少子化に向けた準備を進めます。
配布資料
- 「小中学校の規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関する意見を聴く会(当日説明資料)」 [PDF形式/1.28MB]
- 「山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針(素案)~たくましく生きる力を育むために~(リーフレット)」 [PDF形式/3.17MB]
「意見を聴く会」開催時に実施したアンケート結果
「意見を聴く会」の開催に際し、「山武市立小中学校規模適正化・適正配置基本方針【素案】に関するアンケート」を実施しました。
※アンケートの内容はこちら [PDF形式/106.6KB]
アンケート集計結果【単純集計】 [PDF形式/111.11KB]
山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針(素案)についてのパブリックコメントの募集結果と募集の終了について
山武市立小中学校の規模適正化・適正配置基本方針(素案)について、ご意見をいただくためパブリックコメントを募集しましたが、ご意見・ご提案はありませんでした。