松尾小学校の校庭に樹齢140年(*1)を超える山ももの大樹がどっしりと根を張っています。
この大樹は、松尾藩の藩校の先生で、のちに松尾小学校の初代校長となった平川董(ただす)の母が、掛川(静岡県)からこの地へ移るときに持ってきた種子を、平川邸の庭にまいて育てたものだといわれています。
昭和17年、松尾小学校が現在の地に新築されるにあたって、この敷地内にあった平川家の屋敷地とそこに植えられていた山ももの樹(き)をいっしょにゆずりうけて、現在の位置に移植したものです。
*1 明治2年に植えられたといわれる
平川 董(ただす)
掛川城内(静岡県)に生まれる。
藩学の句読師や軍務の監督として太田資美に仕え、国がえにより共に掛川から松尾に移り住んだ。
松尾藩校教養館の教師として漢学を教え、のちに松尾小学校の教職につき、松尾小学校初代校長となる。