文化財・歴史

福星寺の「興讓館」扁額

福星寺の「興讓館」扁額

 福星寺本堂の欄間には「興讓館明治庚午壬(閏)正 従五位源勝寛書」と記された扁額が掲示されています。
60×17×2センチメートルの欅の板で、枠は欠落し墨痕は剥落していますが、判読は充分可能です。結城藩最後の藩主第11代水野勝寛(禊之助)による明治3年8月の書で、福星寺が結城藩学館の教場であったことを示す扁額です。
 裏面には

「去年十一月結城藩知事公創興郷於管内南総成東廰
側號曰興讓館特扁榜之字自撰書焉令茲新掲焉
   直廰連署  水野勝與
   庶務  茂木周喜  山田利融
   付属  吉村良達  松尾吉也
 維時明治三年歳在庚午八月仲浣
   教授  江上讓誌
   援読  塚本正典  高科常明」

と記されており、興讓館が明治2年(1869年)11月に発足したことを記してあります。明治維新直後から明治5年(1872年)の学制発布に至るまでの成東の教育事情を伝える貴重な資料です。

所在地 : 山武市成東
指定日 : 2002年3月25日

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