ク質をアレンジすることにした。こうして築100年を超える家屋は、「カフェ」として生まれ変わり、ふたりは新たな人生のスタートをきることとなった。オープンして2年が過ぎた。店内は多くのお客さんで賑わっている。そしてふたりがつくる〝家庭の味〟は、今やこんなにも多くのお客さんを喜ばせている。サクッとした歯応えの「なすのハーブフライ」は、ほのかな酸味が効いたティル風味のタルタルソースでいただき、「トマトの冷やしおでん風」と「キャベツとねぎの水餃子」は、初夏のこの時期にぴったりだ。どれも野菜が主役のヘルシーな品々で、肉や魚類は使われていないのに、腹ペコだったボクのお腹は大満足だった。「杜乃花」。ボクはこのお店を何と表現しようかと考えた。かつてこの家屋が食卓を囲み、家族の団欒で賑わったように、今こうして地域に愛されるカフェとして蘇った。「そうか、杜乃花は〝地域の食卓〟だ」。その言葉が頭に浮かんだ瞬間、軒先の風鈴が初夏の風にチリンと揺れた。その優しい音色が、家屋自身も新たな歴史のはじまりを喜んでいるように、ボクには聞こえた。35とのか乃花小さな古民家カフェ 杜千葉県山武市大木177TEL:0475-88-1556営業時間:11:30〜16:00(予約可)定休日:不定休Instagram:tonoka_café
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