SAMMU MAGAZINE 2026 Vol.6
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ら心身鍛錬の武道として発展した弓道。学校教育や神事の儀式など、今日でも私たちの暮らしの身近なところで用いられている。我々が普段使う言葉にも、「手の内を隠す」や「手の内をあかす」など、弓道を語源とした言葉が数多くある。「的を射る」というのもそうだ。そして近隣には、現在も弓手(ゆんで)と呼ばれる地区があり、踏切やバス停にもその名前が残っている。また「殿橋」「矢部」「板付(矢の先端)」と言った、弓道に由来する名称や、城※1府城跡に近いことから、この辺りに矢場があったことが推測できる。ただそれらに纏わる文献などは残っておらず、この地で祖父が弓具を作りはじめたこととも何の縁ゆかりもない。かえってその偶然に、運命的な巡り合わせを感じると3代目堅志さんは話してくれた。かつて、この静寂でのどかな風景に弓を射る音が響いていた時代があった。今尚残る弓道に纏わる名称の場所を訪ねながら、当時に思いを馳せて散策するのもいいかもしれない。19※1 山武地区の森に残る、中世から戦後期にかけて軍事施設として使われた城の跡地。所有地(山林内)に位置するため見学はできない。山武弓具店千葉県山武市森1298 TEL:0475-88-0005営業時間:10:00〜12:00 14:00〜17:00 実店舗定休日:火水※ご来店の前にお問い合わせくださいURL:sambu.jpInstagram:kyugu_sunr

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